トップ イベント 【リポート】全天球フォトが来る!いや、もう来ている!『NAKED Presents "RICOH THETA ファンミーティング"』に参加してきました #thetafan

【リポート】全天球フォトが来る!いや、もう来ている!『NAKED Presents "RICOH THETA ファンミーティング"』に参加してきました #thetafan

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B!

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ども、コンバンワ。ジブリ作品の中でも『天空の城ラピュタ』はかなり好きないぢま。@ezm_t )です。

先週末(2013年12月13日)に NAKED Inc. さん主催で行われた『RICHO THETA』のファンイベントに参加してきましたので、その様子をレポートしちゃいますね。
まあ、色んな意味で濃厚なイベントでしたので、少しでもその雰囲気が伝わればコレ幸いにございます。

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RICHO THETA とは

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まだご存じない方の為に簡単に紹介しておきますと、『RICHO THETA』とは 42 mm(幅)×129 mm(高さ)×22.8 mm(奥行き)で重さ 95 gというコンパクトボディでありながら、独自開発による前後二眼の超小型屈曲レンズによって1 回のシャッター操作で上下左右全てのカメラ周囲の風景を撮影できる株式会社リコーが開発した全天球カメラです。

あ、そうそう、パズーじゃありません。シータと読みますw
バルス!

製品紹介 | RICOH THETA

で、今回のファンミーティングではその開発に携わった株式会社リコーの方々から直接お話を伺える他、実際にTHETAを使って様々な活動を行っている方々からも楽しいお話を伺えるという興味津々なイベントでございました。

株式会社リコーさんによるTHETA開発秘話

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▲ まず登壇されたのは、株式会社リコー 新規事業開発センター VR事業室 室長 生方秀直さんです。

THETAを発案、チーム発足当初からプロジェクトに携わっている正にTHETAの父のような方です。

生方さんからは、2009年04月05日に全天球カメラを作りたいと当時の社長に答申をして「イイんじゃない。」と一応のゴーサインを頂いてから、メンバー集め、試作、ハード開発、ソフトウェア開発、ウェブ開発、途中東日本大震災によりプロジェクト一時離れたり、と実に 3 年の月日を掛けて THETA 発表に至るまでのお話を聞かせて頂きました。

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▲ 貴重な初期段階での試作機画像です。

想定している画像を実現する為に、取り敢えず複数のイメージセンサーを付けて撮影した画像を合成するところからスタートしたそうです。
ベースが段ボールなところが手作り感一杯で良いですね。
ここからあのスタイリッシュな姿にしていくのに各方面の方々の努力があった訳です。

Google のストリートビューの撮影に使われているカメラが十五眼ですから、同じ様にグリグリと周りを見渡せる画像をあのコンパクトボディの二眼で撮影できるというのがどれだけ凄いかお分かり頂けると思います。

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▲ 更に、ハードウェアの開発に携わった研究開発本部の澤口さんからは、初期のイメージセンサーユニットの実物を見せて頂きました。

これでも十分コンパクトに見えますが、実際に製品化されたモノの約 2 倍になるそうです。

前出の生方さん曰く、THETA のオリジナルコンセプトとして「写場(しゃば)」というものを掲げていたそうです。
写真はその空間の一部を切り取って残すものですが、THETA は、その場をそのまま写し取って共有するコミュニケーションツールにしたいという思いの製品なのだそうです。

コミュニケーションツールという意味ではまだ改良の余地が多々ある様にも思いますが、ほぼそのコンセプト通りの製品が出来上がったと思いますね。

荻窪圭さんによるパノラマ写真のお話

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▲ 続いて登壇されたのは、デジタル系ライターであり猫写真家であり、タモリ倶楽部に喚ばれるほどの古道研究家でもある荻窪圭さんです。

荻窪さんは Apple が1995年に発表した QuickTimeVR や後の CubicVR をいち早く手掛けて、360°パノラマによるイベントレポートなどを公開されていたパノラマ界の重鎮です。
当時の Apple 公式サイトに掲載されていたVR画像も荻窪さんの手によるだったりする凄い人なのです。
タモリ倶楽部に出てる古道に詳しいオジサンという訳ではないんですw

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QuickTimeVR の登場は 1995 年だったんですねえ。
懐かしいです。
当時、画像を自分のマウス操作でグリグリ動かせるってのはかなりの衝撃でしたねえ。

ただ、自分で作るには専用の機材や高額なソフトが必要で、個人にはなかなか手を出せる代物ではなかったんです。

そして、時は流れ。。。

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▲ 個人でも手軽にグリグリ出来る画像を作れる時代が来たんです。
しかも、1ショットで!THETA ゴイスーw

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▲ これは荻窪さんがヘアカットしてもらっている瞬間を THETA で撮影したものです。
出来上がった画像をグリグリ動かすと通常の撮影では考えつかない様なアングルのショットがあったりするのが THETA の面白いところだそうです。
うん、ホントそう思います。

でも、オイラ的には、江戸時代にもうパノラマ写真が撮られていたってのがビックリでした。
やっぱり、いつの時代もその場の感動をよりリアルに伝えたいって思う人がいて、パノラマに行き着くんだなあとw

▼ 当日の様子は荻窪さんもブログに書かれています。
混沌の屋形風呂: [THETA]第1回THETAファンミーティング開催!

因みに荻窪さんの記事中の『Oculus Rift』の体験シーンでヘッドセット被ってるのはオイラですw

福地健太郎 さんによるTHETAが及ぼす影響のお話

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▲ 続いて登壇されたのは明治大学総合数理学部先端メディアサイエンス学科 / 理工学研究科新領域創造専攻 ディジタルコンテンツ系 准教授 福地健太郎 さんです。

もの凄く長い肩書きですが、分かり易く言うと明治大学の先生ですw
動画像処理やディスプレイ技術を中心にインタラクティブメディアや情報可視化などを研究されている先生が THETA の登場によって齎される写真や写真鑑賞への影響などをお話しくださいました。

と言っても、堅苦しいお話ではなく、最終的に先生が出された結論は。。。

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▲ 心霊写真の復権!?

先生曰く、

「デジタルカメラやカメラ付携帯・スマホなどの普及により、実際に写真を見るまでのタイムラグが無くなり、高画質化により疑わしいモノがはっきり見える様になってしまった。そのせいで心霊写真が下火になってしまった。」

しかし、THETAの登場によって、

「全天球カメラは撮影者が見ていない(意識していない)部分まで写るので、写ってはいけないモノが写る可能性も高く、ディスプレイが無いので保存されるまで確認出来ない為に画像を確認するまでの時差に因って確認した際の衝撃が高まる。すなわち心霊写真の復権である。」

と、まあ、大変楽しいお話でしたw
最後に見せて頂いた、先生が作られたソフトウェアで処理された THETA の全天球画像を使ったトリックも面白かったです。

でも、真面目な話、全天球では見えていない部分まで写せるというのは THETA の楽しさでもあり、気を付けなくてはいけない部分でもあるというのは参加されたTHETAユーザーの方々が皆さん仰ってましたね。

ブロガーお二人が思うTHETAのお話

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▲ 最後に登場したのは今回の司会も務められたブログ『[mi]みたいもん!』のいしたにまさきさん(@masakiishitani)と、ゲスト登壇者で『[N]ネタフル』のコグレマサトさん(@kogure)のお二人です。

が、しかし、既に予定の時間を超過していた事もあって、かなり駆け足な感じで用意されていたスライド撮る暇もないぐらいでしたw

ただ、面白かったのは、THETAファンミーティングの司会とゲスト登壇者であるお二人共にTHETAをお持ちでないというところでした。
とか言いながら、オイラもまだ持ってませんけどねw
勿論、持っていない事には理由があって、その辺りの話は RICHO の方々に綺麗な弧を描くドライブシュートな感じでぶつけていらっしゃいしましたw

で、THETA 持っていない いしたに さんが「皆さん、お持ちなんですよね?」と問いかけると、会場中の方が一斉に THETA を掲げて、そこら中から「ヒューンヒューン(THETA のシャッター音)」聞こえてきましたよ。

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いしたにさんの問いかけに答える THETA ユーザーの皆さんの手には勿論 THETA が握られています。

オイラの席が中央よりやや前でしたので、上の写真に写っていない部分にも大勢いらっしゃいました。
うむ、こうゆう時に THETA なら全ての参加者が写せるのに。。。

兎に角、会場の殆どの方が THETA をお持ちで、しかもかなりお詳しい方々ばかりでしたね。

株式会社リコーさんによるデモと質疑応答

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▲ 株式会社リコー 新規事業開発センター VR事業室 マーケティングユニットの水谷さんによるデモンストレーション

なのですが、前述した通り、会場に居る殆どの方が THETA をお持ちで、しかもかなりお詳しい方々ばかりでしたので、凄くやり難そうでしたね。
でも、美人の困り顔もまたイイものですw

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▲ 続いての質疑応答ではかなり突っ込んだ質問が次々と投げ掛けられて生方室長も困り顔になりつつも、会場が響めく程の嬉しい宣言(回答)が飛び出したりしました。

もうねえ、大人の事情で書けませんけど、来年春頃には THETA ファンが待ち望んでいるあんな事やこんな事が可能になるらしいですよ。

モノ作りの基本として、自分が欲しい、使いたいものを作らなくちゃいけないってな事を良く聞きますが、ユーザーの方々が要望している事は RICHO の中の人達も同じ様に自分たちの欲しいものとして感じていて、既に動いているんですね。

来年春が楽しみです。
それまでにはオイラも THETA を手に入れておきたいと思いますw

THETAハッキング

一通りのタイムスケジュールが終了して、会場そのまま懇親会へとなだれ込んだんですが、懇親会というよりハッキング見本市の様相を呈しておりましたw

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▲ その特性上フラッシュや撮影用ライトの使用が難しい THETA でも暗所での撮影が可能になる様に LED ライトを装着してしまう方がいたり。。。
これは、是非商品化するべきだと思いますね。や、マジでマジでw

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THETA で撮影した画像をモーションセンサーを使って指先の動きでグリグリ出来るビュアーを開発しちゃった方がいたり。。。

これも、面白かったですね。
気分は『マイノリティ・リポート』のトム・クルーズですw

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▲ 『Top - MobileHackerz』の MIRO さん(@MobileHackerz)は話題の『Oculus Rift』を持ち込んでいらしてて、 THETA で撮影した画像の中に入るというバーチャル体験をさせてくださいました。

そして、ここに『タムカイズム | 人生の楽しみ方をデザインするブログ』のタムカイさん(@tamkai)が以下のエントリで紹介している東京モータショーの全天球画像をお持ちになっていて。。。勘のいい貴方ならどうゆう事になるかお分かりだと思いますが、それはもうムフフな体験でしたw
スミマセン。

RICOH THETA × 東京モーターショー。勘のいい貴方ならどういうことかお分かりでしょう。 | タムカイズム

実は『Oculus Rift』をお持ちの方はもう一人いらっしゃって、YouTube で話題になった脳が混乱して卒倒しちゃうジェットコースターも体験させて頂きましたが、その様子は前述した荻窪さんのブログで紹介されておりますのでそちらをご覧ください。
いやあ、ホントに卒倒するんです。凄かったw

その他にも、THETA で撮影した画像に映り込んでしまった人の顔をスタンプでマスク出来る iOS アプリを開発された方や、観光ビジネスに活用しようと計画されている方がいらっしゃったりしましたよ。

まとめ

国内で発売されてまだ 1 ヶ月ちょっとだというのに凄い勢いで盛り上がりを見せている THETA の濃い部分を色々体験させて頂きました。
とは言え、まだ改善の余地はかなり残っているのもまた事実で、リコーさんも頑張ってくださっております。

気軽に全天球の写真が撮れる THETA ですから、撮影した画像をもっと手軽にシェア出来て、見る側がもっと手軽に見られる仕組みを作れば、Instagram のような盛り上がりを見せるような気がします。

オイラ的には、ビュアーアプリに SNS 機能を付けて、Like!ボタン的なモノを付けるだけで全然流行ると思うんですよねえ。
リコーさん、よろしくお願いしま〜す♪

って事で、既にかなり来てる感じの THETA から益々目が離せないっすよお。
や、マジでマジでw

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FSC2

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中の人について

いぢま。

いぢま。Terufumi Ijima

静岡県出身、東京都在住。

1967年5月29日生まれのふたご座、血液型はA型、職業はフリーのシステムエンジニア兼ブロガー兼ライター兼カメラマン。

好きなものは仮面ライダー、特撮モノやSF映画、ギミックの付いたおもちゃ、iPhone・iPadなどのガジェット類、ビール、ウイスキー、飲み会、イベント、などなど。そんな話題を中心に日々情報収集と実践に励んでおります。

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