トップ イベント 【リポート】現代浮世絵師 島崎良平さんの個展『流線』で日本人の描線の力と余白の美しさを見てきました

【リポート】現代浮世絵師 島崎良平さんの個展『流線』で日本人の描線の力と余白の美しさを見てきました

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ども、コンニチワ。芸術の秋より食欲の秋の方が似合う中年太り いぢま。@ezm_t )です。

弊ブログでも度々ご紹介させて頂いている現代浮世絵師 島崎良平さんが先週(2014年08月26日〜08月31日)個展を開催されました。
で、会場が前回お邪魔した都内のギャラリーという事で、またしてもお邪魔させて頂いちゃいました。
って事で、まだ現代浮世絵師 島崎良平さんをご存じない方もいらっしゃると思いますので、改めてご紹介したいと思います。

芸術の秋を先取りしたい貴方のお役に立てればコレ幸いにございます。

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ギャラリー

場所は前回の個展『孔雀と女』でもお邪魔した新宿区大京町の『The Artcomplex Center of Tokyo』というアートギャラリーです。

The Artcomplex Center of Tokyo


The Artcomplex Center of Tokyo
アートコンプレックス・センター
〒160-0015 東京都新宿区大京町12-9
12-9, Daikyo-cho, Shinjuku-ku Tokyo
tel/fax: 03-3341-3253

展示作品

今回のテーマは『流線』という事で、島崎さん自身が大きな影響を受けている日本画の「描線の力」と「余白」が表現された作品の展示となっております。

「流線」=流れる曲線の集まり という解釈で 今私が感化を受ける、日本の「描線の力」と「余白」が この言葉に当てはまるのではないかと思い題にあてました。

via. ryohei[島崎良平] | 現代浮世絵師

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▲ シナ材の板に直接描かれた『獅子と女

まず目を惹いたのはコチラの作品でした。
正に、日本の美といった感じの作品ですね。美しいです。

島崎さんの作品の特徴としては、鉛筆などで描いた下絵をPCに取り込み、実際の仕上がり寸法でデジタル化した下絵にベジュエ曲線で緻密な線を描いたものをプリントアウトした後に手彩で色を重ねたり、箔等を加えて仕上げるというデジタルとアナログを融合した手法にあります。

しかし、今回の個展ではこれまでのデジタルの手法で描かれた作品の他に、全て手描きで描かれた作品も多展示されていました。
この『獅子と女』もシナベニア材の板に直接手描きされています。
着物の裾の部分や獅子の目の辺りは地のシナ材がそのまま残されています。
木材の風合いをそのまま活かす事で独特の柔らかさや暖か味が出ていると共に女性の肌の艶やかな美しさが引き立っているように思います。

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▲ 虚ろな目と白く美しい肌に吸い込まれそうな感じです。
また、その妖艶な顔立ちも然ることながら、扇子に描かれた波しぶきや襟元の柄などの繊細さにも思わず目を奪われてしまいます。

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▲ 事前に Facebook の投稿で拝見して、是非この眼で直接見たいと思っていた屏風絵も拝見する事が出来ました。

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▲ 今までよく拝見していた緻密な線が特徴の作品とは打って変わって少し荒い感じの線が艶かしい雰囲気を醸し出していてドキッとします。

全体のトーンが同系色で落ち着いた雰囲気の中に挿し色の赤が引き立っていますね。
いやあ、ホントに艶かしいです。女の色気ってヤツですね。

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▲ その他に、手漉き和紙を使った作品も幾つか展示されていました。

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▲ 手漉き和紙を使った作品のひとつ『少女とクモとさわがに

手漉き和紙の風合いが独特の柔らかく暖かい色合いを出していて良い感じです。
オイラはこうゆう感じも好きです。

また、この作品には手漉き和紙の特性を活かした手法が用いられています。
実は、蜘蛛の巣の背景部分の暗がりは下地に黒を塗った上に和紙を水張りして下地の黒を浮かび上がらせているのだそうです。
お話を伺って思わず「へ〜」と感心してしまいました。
本当に色々な表現手法があるものです。

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▲ 普通に薄墨で塗ったのでは出せない自然な明暗が表現されています。

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▲ こちらも墨を使った手描き作品『怪獣と女

正確なサイズを伺うのを忘れてましたが、横 200cm × 縦 70〜80cm ぐらいだと思います。
結構な大きさの作品ですが、こちらも全て手描きの作品になります。

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▲ 墨の濃淡や筆運びで怪獣の四肢の毛並みと鱗の固さ違いが匠に表現されています。

写真では分かり難いですが、怪獣に乗る女性の髪の毛や髪飾り(実は無数の女性の顔になっています)に至るまで、得意のデジタル手法と変わらないぐらいに緻密に描かれています。
水墨画でありながら、現代風な雰囲気も併せ持つ新しい墨絵といった感想を持ちました。

現代浮世絵師 島崎良平

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▲ 作品の前で微笑む現代浮世絵師 島崎良平さん

今回最終日にお邪魔して、島崎さんのお仲間も何人かいらっしゃっていたので緊張が解れた素の笑顔を撮る事が出来ちゃいました。
因みに、この写真を撮っているオイラの周りには同じように島崎さんを撮影しまくるお仲間が取り囲んで、さながら囲み取材の様相を呈しておりましたw

でも、ホント優しそうな素敵な笑顔でしょ?

実際の島崎さんも本当に優しい好青年ですよ。
こちらがあれやこれやと質問しても嫌な顔ひとつせずに丁寧に答えてくれますし、お茶まで出してくれたりして、こっちが恐縮してしまう程腰が低いんです。

現代浮世絵師なんて言うと凄く古風で頑固なイメージをされるかもしれませんが、ご本人は至って普通の今風の若者です。
何か、凄い年寄り臭い表現で申し訳ないですw

でも、貴方も実際に島崎さんとお会いになればオイラの言う通りだと分かって頂けると思いますので、次回は是非足を運んでみてください。

最後に

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▲ 今回購入したもの達

毎度の事ですが、本物の作品はオイラにはちょっと手が出ないのでB4サイズ、A4サイズに複写したものを購入しました。
いつか一点物の作品をポンと買える大人になりたいものです。
や、その前に島崎さんの絵を飾れるような立派なおウチに住みたいですw

そして、先程の写真で島崎さんが着てらっしゃるTシャツがカッコイイなあと思っていたら、こちらも今回の物販に含まれていたので、勿論購入しちゃいました。

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▲ この凛とした女性のお顔、何処かで見覚えが...。

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▲ Tシャツの元になっている作品は前回の個展のテーマ作品で、孔雀明王(くじゃくみょうおう)をモチーフにした『孔雀と女』でございます。
カッコイイっす。

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▲ 今回も展示スペースの奥で圧倒的な存在感でした。

実はこの作品、前回見たものは淡く明るい色合いの背景だったのですが、今回展示されていたものは闇夜に降り積もる雪の上に孔雀が立っています。
何と、改めて作り直したそうなんです。
一度作った作品であっても、より良い作品にする為に手直しをしたり、作り直したりと作品に掛ける情熱や向上心が素晴らし過ぎます。

[K]【リポート】現代浮世絵師 島崎良平さんの個展『孔雀と女』を見てきました - Knowledge Colors
【前回の記事】

絵画にしても、ブログにしても、何にしても上を見続ける事が大事な訳ですね。
オイラも少しは見習わなくてはいけないなと反省しました。や、マジでマジで。

また、それ以外にも、今回は絵の描き方(手法)や描くものの素材特性など色々教えて頂いたので、真似事程度でもイイから何か描いてみたいなあなんて思ったりして、色々刺激的な個展でございました。

まだ今後の個展などの予定は未定だそうですが、決まり次第 Twitter や 公式サイトなどでお知らせ頂けるそうなので気になった方は島崎さんをフォローしてウォッチしちゃってください。

で、予定が合えば、是非生で自分の眼でご覧ください。
絶対にその方が島崎さんの作品の良さが分かると思いますので、是非足をお運びください。

勿論、弊ブログでも情報が入り次第お知らせ致しますので、ついでに弊ブログもウォッチしててもよろしくってよw

って事で、現代浮世絵師 島崎良平さんの個展『流線』についてのリポートでした。

さて、貴方のお役に立てましたでしょうか...。

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中の人について

いぢま。

いぢま。Terufumi Ijima

静岡県出身、東京都在住。

1967年5月29日生まれのふたご座、血液型はA型、職業はフリーのシステムエンジニア兼ブロガー兼ライター兼カメラマン。

好きなものは仮面ライダー、特撮モノやSF映画、ギミックの付いたおもちゃ、iPhone・iPadなどのガジェット類、ビール、ウイスキー、飲み会、イベント、などなど。そんな話題を中心に日々情報収集と実践に励んでおります。

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