いきなり自分語りから入っちゃいますけどね。ヒゲメガネオジさんのわたくしも若かりし頃は両目2.0の健康優良眼球の持ち主だったんですよ。
メガネしてると賢そうに見えて、メガネ男子がちょっと羨ましかったりして...当時人気だった大江千里さん風の伊達メガネを買ってみたものの、あまりの似合わなさに「アラレちゃんかよ!」と地面に叩きつけ...るのは勿体無いのでそっとメガネケースにしまって机の引き出しの奥に封印した。
そんな時代もあったんです。
買う前に試着した時はイケてると思ったんです。ごめんなさい。
さて、そんなわたくしもですね、上京してしばらくすると、夜のネオンにやられたのか、都会の水が身体に合わなかったのか、次第に視力が落ちていき、晴れて憧れのメガネ男子になったんですよ。
でもね。いざメガネ男子になってみると不便なことだらけ。
歳を重ねて老眼まで始まったらさらに面倒臭いことになって、遠近両用とかレンズの上部と下部で見え方の違うメガネをですね...いや、もういいですね。兎に角、メガネは面倒臭いんです。
特にスポーツの時には不便極まりないのでコンタクトを使っていた時代もありました。
そして、さらに時は流れ、VR元年。
ま、いつが元年かはよく分かってないですけど、兎に角、VR にとってもメガネは邪魔者でしかなく、楽しい VR生活なのにストレスが溜まることもしばしば...。
そんなヒゲメガネオジさんをストレスから解放してくれたものを今回は紹介していこうと思います。
前置きがやたら長くて自分語りたっぷりなオジさん構文からのスタートでお疲れかもしれませんが、読み進めていただければ幸いにございます。
※本記事の内容、及び画像・映像等は本記事用に撮影・作成されたものです。
※画像・映像、その他の著作物の転載はご遠慮ください。
メガネユーザーの憂鬱
さて、メガネをかけた状態でVRヘッドセットを使用するのは非常に不便です。
いや、不便というか、ストレスというか、とにかくメガネが邪魔で仕方ないです。
おそらくメガネを掛けていない人には理解しづらいと思いますので図を使って説明しますね。
▲ ヘッドセット、メガネ共に正しい位置にある状態
ヘッドセットのレンズ(モニタ)とメガネと眼球が同一線上にある場合は取り敢えず問題はありません。
さあ、これから夢の世界へダイブするぜ!と準備万端な状態がこれです。
見え方を確認しながらしっかりと位置を調整していますし、まだ汗をかいていないのでメガネもずり落ちていません。
ところが、数十分も経つと次第にストレスタイムに突入し始めます。
VRですから、右を見たり左を見たり、見上げたり見下ろしたり、頭を動かしますし、パラパラを踊ったりして自分自身も動きます。
そうなると、メガネはずり落ち、ヘッドセットのレンズと眼球の間に止まってくれません。
さらに、飲み物を取ったり、スマホを確認したり、その度にヘッドセットをずらして現実世界を覗くのでヘッドセットの位置も微妙にずれてしまったりします。
▲ ヘッドセットとメガネの位置が合わない状態
上の図はその両方が起きている状態を表しています。
ヘッドセットのレンズと、メガネと、目線が一直線上にないのでメガネが役に立ってません。いや、むしろフレームが視界を妨げててほとんど見えてないでしょ。これ(笑)
実際にはここまで極端にズレることはありませんが、メガネが自分の視線の正しい位置にないと歪んで見えたり、フレームが視界を妨げたり、兎に角見にくいことこの上ない状態になります。
その度に、ヘッドセットと鼻の隙間から指を入れてメガネを押し上げたり、どうしようもない時には一旦ヘッドセットを外して装着し直したりしています。
VRChat などでご一緒した方々からはオイラのアバターが鼻くそほじったり、頭かきむしったりしているように見えていたかもしれませんが、現実世界ではメガネと格闘してました(笑)
さらに、クラブ系のワールドやダンス系のイベント、ゴルフやサバゲーなどで体動かして体温が上がると曇って視界が真っ白になるし、もうメガネは邪魔者でしかないのです。
あ、そそ、ヘッドセットをずずっと上に持ち上げておでこの辺りに止めてちょっと休憩なんてこともメガネが引っ掛かるのでできません。ちょー不便です。
じゃあコンタクトにすれば?と思いますよね。オイラもそう思いました。
でもね、近視&乱視&老眼のオジさんには一般的なコンタクトレンズじゃ合わないんですよ。
最近は乱視対応の遠近両用コンタクトレンズもあるようですが、それなりのお値段がするみたいですし、今更コンタクト作るのもなあって思っちゃうし、もっとお手軽にリーズナブルに解決する手立てはないものかなと...。
Oculus純正の度付きレンズ購入も考えましたが、やはり高い。
で、レプリカ的なものがないか Amazon で調べてみたら...ありました。実にあっさり見つかりました。
早速購入、そして着荷
『Oculus Quest 2 度付きレンズ』で Amazon検索するとリーズナブルなものからそこそこなお値段のものまで色々出てきます。
Amazon でリーズナブルなものっていうと大体中国製だったりしますが、中国製も侮れないんですよね。
そもそも日本のメーカー品だって生産は中国だったり、そうして得たノウハウをもとにオリジナルを作っていたりもするし、OEM品をしれっと自社製品として販売してたりする場合は最早メーカー品とモノ自体一緒ですからね(笑)
ってことで、万が一失敗しても諦めがつく程度のお値段、出荷元が Amazon で prime対象商品、信憑性のある評価数(異常に多すぎない)、レビューにちゃんと購入したであろう人の具体的なコメントがあるなどの条件で吟味して『MASiKEN Oculus Quest 2 単体近視レンズ度付きレンズ(片目1,799円)』をチョイスしてみました。
で、早速注文。prime対象商品なので翌日には届きました。
【2022年01月07日:追記】
なんか、この記事読んで買ってくれた方が結構いらっしゃったのか−2.0は左右共に Amazon在庫切れで販売元からの発送になっているようですのでご注意ください。
さらに、他の度数のレンズも微妙に値上げされているみたいです。
なんか、すみません。
注文する際に度数を指定しなくてはいけませんが、ちゃんとしたメガネ屋さんでメガネを作っていれば処方箋を頂いているはずなので、それを見て自分の視力に合ったレンズを購入します。
こちらの商品は左右別々の商品(左目用が赤、右目用が青)として売られているので、それぞれに度数を指定してカートに入れなくてはいけません。
間違えて右目用(青)2つとか買ったらかなり萎えますのでご注意を。
▲ 赤が左目用、青が右目用
処方箋の『SPH』という項目の数字が近視の度数になっているので、その数字と一致するレンズを発注すれば良いのですが、ピッタリ一致する数字が用意されていない場合もあります。
オイラは右目が『−2.50』、左目が『−1.50』でしたが、今回購入した度付きレンズには『−2.0』以下のものがなかったので左目は若干補正が強くなってしまいました。
また、あくまでも近視のみの補正レンズなので乱視がきつい人の場合は厳しいかもしれません。
全く度数が合わないとか、乱視がきつい人は多少お高くなりますが、乱視対応のものもあるのでそちらを検討して頂いた方が良いでしょう。
今回お試しで安価な度付きレンズを購入してみましたが、思った以上に快適になったのできちんと自分の目の状態にあった乱視対応のものを購入しようかと考えています。
▲ ケースの中身は度付きレンズ本体とクリーニングクロス、取り扱い説明書の 3点
レンズフレームとレンズは専用のケースに入った状態で宅配用の封筒で届きました。
レンズなのに大丈夫?と思うかもしれませんが、専用ケースに入ってますし、元々 Amazon の過剰包装というか商品に対して箱デカすぎ問題には思うところあったので個人的には全然おっけです。
で、専用ケースの中には度付きレンズ本体(フレーム・レンズ)、サービス品のスリーニングクロス、取り扱い説明書が入っていました。
▲ 左(手前)が度付きレンズ、右が固定用のフレーム。銀色の小さな丸い部分が磁石になっている
開封して確認してみましたが、特に割れたりヒビ入ったり傷ついたりもしていない綺麗な状態でした。
まずは第一関門(配送)、第二関門(入荷検品)クリアです。
作りとしては、固定用のフレームを Oculus Quest 2 のレンズ部分にはめ込んで、レンズとフレームは磁石で固定されるようになっています。
度数が変わった時や家族と共有している場合にレンズだけ簡単に着脱できるように、ということでしょうかね。
では、早速 Oculus Quest 2 に装着してみます。
装着手順
▲ まずはフェースガードとメガネ用のスペーサーを外す
付属の取説に従ってフェースガードとメガネ用のスペーサーを取り外しましたが、実際には取り外さなくても装着は可能です。まあ、着けたままよりは作業がしやすいので特に理由がなければ外してからやった方がいいかなという感じ。
▲ レンズ周りにフードなどがつけてあればそれも外す
次にオイラの場合は『Quest 2フィットパック』を使っていて、レンズ部分に遮光ブロカー(フード)を付けていたので取り外しました。
というか、Quest 2 のレンズの周囲にある溝に引っ掛けるように装着するので外さないと始まらない。
つまり、レンズフードとの併用はできないので、鼻の辺りから入る現実世界の光などが気になる場合は別の対策を考えなければならないということですね。
▲ レンズの形に合うように向きを確認しながらフレームをはめ込む
Quest 2 のレンズは上部と内側(鼻側)が少し直線的になっているのでその部分と度付きレンズのフレームの向きを合わせて、Quest 2 のレンズ周りにある溝にカチッとはめ込みます。
▲ フレームの形と磁石の位置に合うように確認しながら度付きレンズを装着
続いてレンズ本体を装着します。
と言っても、レンズ部分は向きさえ間違えなければ、あとは勝手に磁石が引き合ってくっ付いてくれるので簡単に装着できちゃいます。
▲ 磁石でしっかりと固定された状態
はい、左側完了〜。簡単でした。
同じ要領で右側も取り付けます。
▲ 両目装着してフェースガードも戻した状態
最後にフェースガードを戻して作業完了です。
最初、メガネ用のスペーサーは着けずに被ってみたんですが、なんとなくレンズが近い感じがしたので今はメガネ用のスペーサーも咬ませて使っています。
で、実際に度付きレンズを装着しての VR体験はどうだったのかというと、むちゃくちゃ快適でした。
度数もちゃんと合っているようで、ボケることなく綺麗に見えますし、レンズの端も歪みはなく世界を見渡せます。
ということで、第三関門(品質)に関してもクリア、大満足の合格点です。
買ってよかった。いや、むしろなんでもっと早く買わなかったんだろうという部分で後悔。
メガネと格闘し続けた日々はなんだったんだと。
メガネ(レンズ)の位置が変わったことで得られるもの
これ、結局のところメガネをヘッドセット側に固定したのと同じことなのでメガネをしているのと変わらないんですが、この『ヘッドセット側に固定』ってのが大きいんですよね。
またしても冒頭と同じ図を使ってどのように変わったのか見てみましょう。
▲ ヘッドセットと眼球の位置が正しい状態
まずはヘッドセットのレンズと眼球の位置が正しい状態にある場合。
これはメガネの時とほぼ同じ状態なので全く問題なし。っていうか、この図要らなくね?って思いましたが、折角慣れない Illustrator でせっせこ作ったので載せました。
で、本題は次の図です。
▲ ヘッドセットの位置がずれた状態
例えヘッドセットの位置がズレたとしても、メガネの代わりとなる度付きレンズとヘッドセットのレンズの位置関係にズレはないので、ただ単に目線が少し動くだけです。
勿論、レンズの位置を意識する必要もなく、見たいものをただ見ようとしているだけです。
ごくごく自然に。
たったこれだけのことなんですが、大きな大きな幸せなのです。
多分、メガネユーザーには共感してもらえると思うんですが、いや、もう、共感してもらえなくてもいいや。今とても幸せだから。
もし、貴方がメガネユーザーで、オイラと同じくメガネ越しのVRに不満を抱いているなら、これはオススメです。
お値段も両目併せて 3,598円(税込)なので、お試しで購入するとしてもそこまで大きな出費というほどではないんじゃないでしょうか。
さあ、貴方もメガネから解放されて広く美しい幸せな世界に旅立ちましょう!
※価格は本記事執筆時点のものです。メーカーや販売サイトの都合などで変わることがあります。
※生産終了などにより同一商品が購入できないない場合もございますので悪しからずご容赦ください。
【2022年01月07日:追記】
なんか、この記事読んで買ってくれた方が結構いらっしゃったのか−2.0は左右共に Amazon在庫切れで販売元からの発送になっているようですのでご注意ください。
さらに、他の度数のレンズも微妙に値上げされているみたいです。
なんか、すみません。