さて、実際の展示コーナーなんですが、こちらは撮影禁止という事で前出の「特撮博物館大百科のひみつ地図」に沿ってご紹介します。
人造 原点 I
まずは展示コーナー入り口にご挨拶文が掲げられていてここから音声ガイドが始まります。(1)
で、クネクネっと通路を曲がるといきなり東京タワーがお出迎えです。(2)
この東京タワーは映画『モスラ』の撮影に使われたものを当時の図面に基づき材料も当時と同じものを使い忠実に再現したものだそうです。
そっか、本編でモスラに繭張られて、折られて、だからこんな綺麗に残ってないですよね。
そんな感じで、基本的には当時の物を展示しているんですが、一部当時の物が現存しない物は当時の資料を元に復元して展示してあったりします。
でも、ホントに忠実に復元されているので、十分に当時の職人技を垣間見る事が出来ます。
東京タワーを過ぎて左に曲がると、もうそこはワンダーランド。
『海底軍艦』『宇宙大戦争』『怪獣大戦争(ゴジラシリーズ)』『日本沈没(テレビシリーズ)』その他のSF映画、テレビシリーズに使われていた乗り物のミニチュアや光線銃などの小道具が所狭しと展示されていて、一瞬で脳内タイムスリップです。
流石に年齢的にリアルタイムでは無かったりする物もありますが、小学生の頃夏休みのテレビ放映や児童館での再上映などで見たりしたのが鮮やかに蘇りましたよ。もうねえ、宇宙防衛艦「轟天」とかマジ欲しくなります。
あと、実際の撮影に使われたメカゴジラの着ぐるみとか涙出そうでした。
更に、奥の部屋に進むとそこには『マイティジャック』の「マイティ号」がどーんと鎮座しておりました。(18)
懐かしい!カッコいい!デカイ!欲しい!
マイティ号の周りを何度も回って、後ろ髪を引かれつつ次のエリアへ移動。
超人 原点 II
続いては、ウルトラマンシリーズのマスクや飛行モデル(23、24)、科学特捜隊や地球防衛軍などのウルトラメカたち(26、28)がズラッと展示されていて、昭和ウルトラ世代は一生そこに居たいレベルです。
オイラ的には次のエリアへ移る手前にさり気なく『スターウルフ』の「バッカスIII世」が展示されていて超感動に震えてましたけどね。
その先には『流星人間ゾーン』や『トリプルファイター』『快傑ライオン丸』『シルバー仮面』などの貴重なマスクが展示されていて、超人ヒーロー全盛期の記憶が呼び起こされまくりです。
うをっ!『スペクトルマン』じゃん!とか、ああああ!『ジャンボーグエース』だあ!とか、おおお!『ファイヤーマン』だよ!って思わず声が出そうになるのをぐっと堪えてお静かにとw
ここは少し狭い上に皆さん食い入る様に見ているので少々滞ります (^_^;)
力
更にその先に進むと、平成『ガメラ』シリーズで使用されたミニチュアなどが展示されています。
いきなり、『ガメラ2 レギオン襲来』で使用されたガメラスーツが出迎えてくれます。
ミニチュアなど、もう、触れられる程間近で見られるんですが、その距離で見ても本物にしか見えないぐらい精巧に作られたミニチュアに匠の技を感じます。マジで。
渋谷東急文化会館なんて、パンテオンの映画の看板が本物の映画のものをそのまま再現してあったりしてリアル過ぎだろと。(36)
他にも、2006年の映画『日本沈没』で使用された民家の軒先とか見てるとリアル過ぎて現実とミニチュアとのサイズ感が麻痺してきます。きっと小さいおじさんの大工さんが建ててるんです。(37)
あと、オイラ的にはまとめて置かれている電柱たちに注目して欲しいです。
きっと本編では数秒しか映らなかったりする電柱なのに「もう、あんたバカなんじゃないの?」って彼女から怒られそうなぐらい緻密に再現されてます。
もう、職人技とかのレベルぢゃないです。本物をドラえもんのスモールライトで小さくしたんです。間違いありません。
その先では、映画『日本沈没』で使用された崩壊した国会議事堂とか、天井から吊るされたジャンボジェットの迫力にも圧倒されますw
更に角を曲がると、巨神兵の攻撃で倒壊しかけたものスゴくデカイ東京タワーがごごごごごぉーんとそびえ立っております。大迫力です。
そう、ここからいよいよ『巨神兵東京に現わる』のエリアに突入です。
映画『巨神兵東京に現わる』
この特撮博物館の目玉の一つである短編映画『巨神兵東京に現わる』は上映時間9分程なのでボンヤリしてるとあっという間に終わってしまいます。
いや、ボンヤリする暇もなく引き込まれてしまうので、あっという間に終わった様な印象を受けるというのが正確なところです。
ネタバレはしない方が良いと思うので内容には触れない様にしますが、1つだけアドバイス。
本編を見た後、その先のエリアでメイキング映像を見る事になります。
メイキングを見ると「え、あのシーンってこうやって撮ってたの。え、ちょ、もう一回そのシーン見たい。」ってなるので、本編を見る時にはどうやって撮影しているのかを想像しつつ、全てのシーンを脳裏に焼き付けるぐらい集中すべし!です。
で、メイキングを見て、自分が考えていた撮影テクニックの答え合わせ的な楽しみ方が出来ます。
是非、お試しあれ。
本作は画面合成などはしていますが、CGは一切使ってません。
特撮には、知恵や職人技が詰まっていて、それがCGには出せない凄みとなって見る者に伝わってくるんじゃないかと思います。CG全盛の時代ですが、是非全編特撮の長編を作って頂きたい。いや、何ならオイラにも手伝わせてよ。って思いが込み上げてくる作品でした。
軌跡
先ほど見た短編映画『巨神兵東京に現わる』の絵コンテや設定デザイン画などの展示やメイキング映像を見られるエリアです。
因に、本編を見て、このエリアに移動する途中が吹き抜けになっていて、眼下に撮影に使われたミニチュアセットが再現されているが見えちゃうんです。
圧巻です。一気に気分が高揚します。
メイキングを見るともう一度本編を見たくなるのは前述の通りです。
それに加えて、特撮のプロたちが色々なアイディアを出し合って、伝統的な技法や新たな特撮技術を使って撮影していく様子を見ると、特撮映画作りしてみたい気持ちが沸々と沸き上がってきます。
子供の頃に、庭に穴掘って小麦粉と爆竹を仕掛けて、プラモの戦車並べて、爆破シーンの再現をしていたオイラにはかなり刺激的でした。
オイラが二十歳そこそこの若者だったらそのままの足で弟子入り志願に行っていたかもしれませんw
さあ、次はいよいよ地下の展示会場へ移動します。
関連リンク
- 館長庵野秀明 特撮博物館 ミニチュアで見る昭和平成の技
- 東京都現代美術館 | MUSEUM OF CONTEMPORARY ART TOKYO
- 特撮博物館が超すごかったので、おすすめと注意点という観覧ガイド:[mi]みたいもん!
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